20代のキャリアビジョン|VIEWコラム

当メディアは20代ビジネスパーソン向けに、様々なキャリアを歩む方へのインタビュー記事を掲載しています。 記事を通して仕事や人生に関する多様な価値観に触れ、自身のキャリアメイクの参考にして頂けます。

「休日でも平日のように働きたくなる仕事はあるはず」コンサルを渡り歩くPMOのプロが語る独自のキャリア観

これまでに外資中心に複数のコンサルティングファームを渡り歩き、現在もトップファームに在籍する森さん。

彼はこれまで一貫してPMO領域でキャリアを積み重ねてきましたが、なぜ彼は転職するのか、そしてなぜ転職出来るのか。

そんなコンサル一色の経歴を持つ森さんが描く今後のキャリアはどのようなものなのでしょうか? 

※PMO:Project Management Officeの略。組織内で実行されるプロジェクトベースの案件について、統括的な管理やサポートを行う。

 

 

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猶予期間が欲しくてコンサルタントになった

――――早速ですが自己紹介をお願いします

森 文平と申します。

早稲田大学を卒業後、『社会人として働いたことが無いのに就活だけでは判断できない』、と考えていたので、猶予期間が欲しくてコンサルタントになりました。

 

『社会見学してからでいいや』が許される仕事と捉えていたし、実際にそうだった。

 

なので、戦略とか業務とかはこだわらずコンサルタントになれれば良いと考えていました。

ただ、新卒で受けた戦略ファームは箸にも棒にも掛からなかったし、今となれば戦略は向いてないと思うし、最終的にEYから内定貰えたのでそこでいいや、という感じです。

逆に言えば、EYしか内定は貰ってないです。

 

コンサルに受からなかったらどうしていたのか、は神のみぞ知る(笑)

 

 

――――入社後にアサインメントされたプロジェクトはどのようなものでしたか?

入社してすぐにコンサルが100人程いるITプロジェクトに入りました。

でも僕自身そもそもITが嫌いという…。

 

IT嫌いに加えて、コンサルタントなのにコーディングもやったしジョブスケジューラも作らされて、『こんなのコンサルなんだっけ?』と思い、1年経った時点でプロジェクトからリリースもらいました。

 

リリース後にチェンジマネジメント系のプロジェクトを一人でやりました。

それが終わると、次からは一人PMOのプロジェクトにアサインメントされて、そこから僕のPMO人生が始まったって感じですね。

 

 

――――その一人PMOが終わった後のキャリアとしてはどのようなものになるのでしょうか?

本当に色々なプロジェクトを経験しました。

極端な例で言えば、オフィスの引っ越しPMOもやりましたね。

 

引っ越しだよ?

 

ネガティブな意味でPMOって何でもありなんだな~、と思ったから辞めて別のベンチャーのコンサルに移りました。

当時は、ベンチャーに行ったらPMO卒業できるかなと思って。

 

 

PMOだけで飯食っていけるじゃん

――――ベンチャーに移り、どのようなプロジェクトを担当されたのでしょうか?

そこでもPMOをやりました。

ちなみに、大手金融企業のプロジェクトの金融庁対応の事務局(PMO)でした。

そこで『PMO だけで飯食っていけるじゃん』と自覚しましたね。

 

 

――――その大手金融系企業のプロジェクトを終えて転職されていますね

ええ。

そのプロジェクトには複数のコンサルが入っていたんです。

プロジェクトをやっていく中で、色々なファームから『うちにこないか』って声をかけてもらったんですよ。

 

それで、一番緩そうだった PwC に行きました。

 

『緩そう』っていうのはちょっとあれだな、、、

具体的に言えば、PwCはプロジェクト現場でもお偉いさんがスタッフに対して非常に丁寧に接していて、それが非常に好印象だったのでPwCに決めました。

体裁を整えて言えば、「働きやすい」ということだと思う。

 

結局今考えてみると、その社風の居心地が良くて PwC に一番長く在籍していますね 。

今でもPwCは大好きな会社です。

 

PwC では予想通りPMO をやりましたけれども、RPAもやりました。

RPAはオフショアの案件を一人でマネジメントもしました。

 

ですがRPAのプロジェクトが終わった時に、所属していたチームが解散してしまって、今まで保険業界担当だったのに銀行系のチームへのアサインメントが決まってしまったので転職しました。

 

 

 

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気を遣うことでバリューになるのがPMO

――――少し話が戻ってしまうのですが、そもそも戦略に向いていないというのはなぜなのでしょうか?

僕はコンサルというのは少なくとも2種類あると考えています。

一つは頭を使うコンサル。

もう一つは気を遣うコンサル。

 

一つ目に関して言えば、そもそも僕は考えることが嫌いだし。

考えることが嫌いというよりも、そもそも僕は『戦略を描く』とか『リサーチ』とか言われてもピンとこないんですよ。

 

ただ、二つ目、特にPMO はそうじゃない。

 

『目の前のPMが何に困っているのか』という点をサポートしていくので、基本的には目の前の小さなことの積み上げになる訳です。

『目の前の人が今日何に困っているのか』、『こうしたら目の前の人がより妥当に判断出来るはず』、こういった形でプロジェクト全体に気を遣った結果バリューになるのが PMO だと考えています。

 

この『気を遣える』というスキルが非常に活きるのでPMOって良いなって。

 

だから、僕は戦略向いていないな、とも考えています。

 

 

――――実際にPMOをやってみて面白かったですか?

いや、面白いとは言えない、、、(笑)

 

ただ、戦略系のプロジェクトだと『考えるプロセスが面白い』というのがメインだろうけど、 PMO の場合は『大体このくらいの規模のプロジェクトをお前一人に任せる』という風に言われる点が面白いですね。

 

現に今入っているプロジェクトに関しても、上司から『コンサル史上最大のプロジェクト』と言われたり、目に見える形で大きいプロジェクトだったりすると自分がどれだけそこに貢献できるか、どんな爪痕を残せるか、という観点では面白いと感じています。

 

なので、そういった話を聞いた後に、妄想してモチベーションを上げています。

 

ただ、長期のプロジェクトが多いので、妄想して上げたモチベーションをキープするのが難しい(笑)

 

 

――――その他のPMOの魅力についてはいかがでしょうか?

印象に残った案件でいうと、金融系のプロジェクトで最後に金融庁報告をしたんです。

 

その報告内容が間違っていたり、プロジェクトが上手くいかなかったりした場合は、金融庁からお叱りを受ける、つまり業務停止命令を食らう。

そうなるとその企業の社員何千人が路頭に迷うということになる。

 

ここまでプレッシャーがかかるのは、事業再生のプロジェクトに近いものがあるんじゃないかな。

 

 

――――少し質問が変わりますが、全体的な仕事へのモチベーションは何ですか?

正直、無いです(笑)

 

でも挙げるとすれば、僕を採用してくれた上司たちに報いること、かな。

 

 

 

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頭が良くない僕でもこの業界でやっていける

――――モチベーションが無いのですか!?逆にそんな森さんでも続けられているのはなぜなのでしょうか?

頭が良くない僕でもこの業界でやっていけていると感じるんです。

 

こんなに何回も転職している僕でも生き残っていられるのはPMOという業務が非常に再現性が高いから。

 

PMOというのはある程度フォーマットが決まっている業務なので、これまで経験してきたプロジェクトの内容で他のプロジェクトでも活かせる事が沢山あります。

勿論、新しい事もありますけどね。

 

これに関しては、練習したら、した分だけ上手くなる、という感じ。

やったことが確実に次に活きるというのはPMOならではだと思いますよ。

だからそんなに頭が良くなくてもやっていけていると思っています。

 

積み上げタイプの方は PMOに向いていると思いますね。

 

 

――――なぜそんなに転職するのですか?

社会見学のつもりで転職しています。

 

冒頭でお話した通り、そもそもコンサルタントになりたくてなった人じゃないんですよね、僕。猶予期間が欲しくてなった人だから。

 

転職する理由で言えば、例えば同じ会計系のファームでもPCの端末が違うとかタイムシートの出し方が違うとか全部違うわけですよ。

僕はそういう仕事環境でのハード面が結構気になる人なので、ちょっとしたことでも辞めたくなっちゃいます(笑)

 

もう少し真面目にお答えすると、、、

PMOというのはどのファームにもあるプロジェクトです。

そして僕はどこでも通用するようなコンサルタントになりたいと考えています。

ですがそもそもEYもPwCも業界ナンバーワンではないので、自分が本当に通用する人材なのかどうか、確証が持てないから実力確認の為に転職をするという意味合いもあります。

 

あ、あと給料。

 

 

――――お給料もやはり重要視しているのですね

重要視というよりは、コンサルタントは基本的には他のファームの人と同じ事をやっているわけなので、他のファームに『自分の市場価値って今いくらなの?』と確かめるのは普通だと思っていますね。

むしろ確認しない方が不思議に感じます。

 

聞いた結果、『このくらいの給料を出すよ』、という風に言って頂けるのであれば転職しても良いと思います。

 

 

――――何度も転職する事は怖くないのですか?

怖くはないですね。

なぜかと言えば、戻ることが出来るから。

 

外の業界の方からすると想像出来ないくらいコンサル業界って人と人との繋がりが深い。

なので、人間関係は良くも悪くも非常に重要。

 

僕はもともと仕事上の付き合いは得意なタイプではないのですが、前のファームを辞める時には、『出て行け』と言うパートナーもいたけど、『何かあったら戻っておいでね』という風に言って下さるパートナーも沢山いたんです。

 

ですので、もし転職して何かあったら『戻っておいで』って言って下さったパートナーに助けて頂けるような状況なんです。

その為にもコンサルタントとして出来る事、つまり強みを明確にしておくことが重要だと考えています。

 

 

――――なぜそんなに転職できるのでしょうか?

転職はしているものの、どのファームでも同じこと(PMO)をやっているというのが、転職出来る理由だと思っています。

具体的には金融系企業のPMO、特にシステムまたは業務の領域で一貫している。

イメージしやすく言えば、営業の人が経理に転職するのとは全然話が違います。

 

なので、ファームのパートナーが僕の職務経歴書を見た時には『どの会社でやっていたか』というよりは『どのようなプロジェクトをやってきて、何が出来るのか』という点を見る訳です。

 

そうすると、『このプロジェクトだったら森を使えるな』という風に見てもらえるんだと思います。

 

これが仮に『業務規程を変えました。ITもやりました。ちょっとですが戦略もやりました。』みたいな形で少しずつかじっているだけだと効果が薄い。

ただ僕はPMOしかやってないので、『PMOならこの人は使える』という風に見てもらえていると感じますね。

 

つまり、僕の経歴は一つの色で染め上げられている、という事。

 

 

――――PMOをやりたいというわけではない、と仰っていましたがそこに関しては気になさらないのでしょうか?

それに関して言うと、最近少し考え方が変わってきています。

まだ明確には考えていませんが、いつかコンサルを辞める事も視野に入れています。

 

ただ、もしこのままコンサルとして働くのであればという前提でお話をしますね。

 

20代のコンサルであれば、『若いです、フットワーク軽いです』という形で良いと思うんですけれども、30歳になっていくとPMOの他にもう一つ色がつかないと難しいなという風には感じています。

 

しかし、その色が付けられるかどうかというのはプロジェクトによります。

 

あくまでも現時点での候補を挙げるとすればRPA。

これは、コンサルとして向こう5年は食えるという風に考えています。

あと20代で僕よりRPA に詳しいコンサルはいないですね、これは100%言い切れる。

 

でもRPAに関しても、やりたいと思ってやった事ではなくて、ただ悪くないなと思っている程度です。

本当にやりたいのは金融系の規制対応。

 

なので今のところの候補はRPAではあるけれども 、お話した通りPMO以外の色を付けないと30代のコンサルとしては生き残れないと思っています。

 

 

――――今後どのようなことをしたいか教えていただけますか?

もっと他に面白い事、楽しい事があるんじゃないかなとは思っているんですが、コンサルとしてまだやらなきゃいけない事があると思っているんです。

 

でも先日ベンチャーにいる友人と話をしていて、『森はうちの会社にマッチしていると思う』って会話になったんです。

最初は冗談かなという風に思っていましたが、色々ベンチャー調べてみると、面白いかなとは感じています。

 

 

――――ベンチャーを面白いと感じていらっしゃるようですが、どういった軸で転職先を選定するのでしょうか?

そうですね、もしキャリアチェンジが出来るのであれば2つあります。

 

『スーツを着ない』

 

『頭を下げない』

 

この二つ(笑)

 

その二つが揃うと副次的に色々な物が付いてくると考えています。

例えば、髪型・髭自由、服装自由、みたいな(笑)

 

ちなみに僕はカバンをクローゼットの奥深くにしまうところから土曜日を始めます。

 

もう少しリラックスして働ける会社に行きたいという風には考えていますね。

休日でも、平日のように働いてもいいやと思える仕事ってあると思うんですよね。

 

あとは、現実的に僕の職歴で行ける企業って考えると、そもそもベンチャーかな、と。

 

なんか、今はビジネスをしている、という実感がないんです。

やはりコンサルはあくまで黒子という立場ですからね。

 

facebook のように自社サービスとか商品がある上で、いかに拡大していくのかを当事者として考えることが、仕事をする、ビジネスをするってことかもしれないと思っています。

 

新しいサービスとかを出して、『皆はこれどう思うのかな?』とかそういう話をしている方が純粋に楽しいのではないだろうかと思っています。

 

 

――――その他には何か考えている軸はありますか?

もう一つ『どこならば目立たないのか』という観点も持っています。

木を隠すなら森の中じゃないですけれども。

 

僕はコンサルですが、その中でもちょっと特殊なタイプだと思うので、、、

 

さっきのベンチャーにいる友人の話にはなるんですが、その友人からは『お前が来たらカルチャーフィットはハンパじゃない』という風に言われています。

そういう視点で企業を見たことがなかったので面白いなって思って、今までの考えでは

思いつかない職がほんとは天職だったら面白いな、って思います。

 

あとは従業員が僕みたいな人ばっかりだったら働きやすいんじゃないかなという風に思いますね。

 

だからそういう意味で、先程カルチャーフィットという単語が出てきましたけれども、その意味で行くとコンサルよりも間違いなくベンチャー企業の方がマッチしていると思います。

 

周りから言われるような僕のキャラクターだったり、浮き足立っている具合だったりとか。

 

と思っていたらこのVIEWの結果ですよ。

 

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『VIEW』のダウンロードはこちら

――――メガベンチャーが上位3つのうち2つを占めていますね

ええ。IT系ベンチャーですかねー。

友人からも言われて、そしてこの VIEWの結果もあって。

 

平成元年生まれ、平成が終わるこの年にこんな気づきに出会えるなんて、もし本当だったら今までの僕の努力はなんだったのか。。。

 

なんとなく30歳からが大人、という感じがしているんですよね。

これまでは『お金』とか『ブランド』とかを気にしていたんですけど、、、

 

もういい。

 

カルチャーフィットだけじゃないですけど、こういった価値観で転職先を選ぶというのもアリだな、と思います。

 

 

――――ではベンチャーへ転職するのも早いかもしれませんね?

ただ事業会社に行くとしても、ある程度保険はかけるつもりではいます。

規模とか時価総額とか、やっぱりブランドを気にしてしまいますね、、、(笑)

 

ただ、それで自分が事業会社でやっていけると思ったら、どんどん企業のサイズは小さくしていけばいいと思っています。

 

最初は『虎の威を借る狐』でいいと思っています。

 

あ、ただロゴだけは格好良い方がいいですね(笑)

 

 

――――VIEWの結果に事業開発が出てきていますがどう思いますか?

事業開発って何しているの?

という印象ですね。

 

ベンチャーって大体Tech系の企業だと思うので、そこの企画って言ったら僕がやってきたマネジメント+αという感じなんですかね?

 

いずれにしても、コンサルを辞めるとしたら何をやったとしてもゼロからスタートになるのであまり職種は気にしていません。

 

 

 

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休日も平日のように働けるような仕事をしたい

――――働くテーマは何ですか?

できることなら、自由とハッピー(笑)

 

オンとオフの切り替えがなくなってほしいと考えています。

 

先程もお伝えした通り、休日も平日のように働いてもいいんじゃないかと思っています。

 

それを実現するにはちょっと前にお話ししたような髪型が自由だったり他にはスーツ着なくてよかったりとか条件が出てきたりしますね。

そういう個人がプライベートな自己表現をして働く時代がきていると思います。

 

 

――――では最後に若手に向けてメッセージをお願いします

お金じゃない、、、よ?

 

 

――――どういうことでしょうか?(笑)

7割冗談ね。

 

なんというか、もっと自由でいいと思うんだよね、働き方って。

 

スーツを着て丸の内に通勤しているのが偉い、年収が高い、、、こういうことを格好良いと思っているのは20代だけじゃないかな?

多分40歳になった時に、すげえポジティブで笑顔の人の方が格好良いと思うよ。

 

満員電車に乗って、死んだ魚の眼をしているくたびれたおっさんになりたいかっていうと、

僕は嫌です。

 

 

 

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