こんにちは。AIキャリアシミュレーションアプリVIEWのメディア担当の安達です。
本日はロンドンやニューヨークにてメイクアップアーティストとして活躍された後、リクルートライフスタイルを経て、現在は外資系化粧品メーカーに勤めている小笠原さんにお話をお伺いしてきました。
『後悔しない選択肢を選ぶ』と仰る小笠原さんはどのような考えを大切にしているのでしょうか。
――――自己紹介をお願いします
小笠原 彩と申します。
少し複雑な経歴なのですが、日本の専門学校を卒業後、ロンドンに移り現地のメイクアップに特化したファッションの専門学校に通った後、個人事業を始めました。
個人事業の内容としては、現地のファッション雑誌のメイクアップやランウェイを歩く方のメイクとか様々なことを行っていました。
その後、ニューヨークに移って仕事をした後に、日本に戻ってきてリクルートライフスタイルに入社し、現在は外資系の化粧品メーカーで営業兼商品開発担当として働いています。
――――沢山お伺いしたい事があるのですが、まずは専門学校を卒業後、なぜすぐに海外に行かれたのか教えて頂けますか?
結論を先にお伝えすると『トレンドを作る』という経験をしたかったからです。
時系列的にお話をすると、幼少期から美術、特に絵をかくのが好きだったんです。母がお化粧をしているのを間近で見ていて、これも一種の美術だと感じました。そういった経験もあり、大人になるにつれて化粧品に携わるような仕事がしたいと思い始めました。
毎年発表されるトレンドに基づいて化粧品会社が商品を作ってエンドユーザーに届けられるのですが、『このトレンドってどこから生まれるのだろう?』と疑問に思い、そのトレンドを創っているおおもとに興味を持ち始めました。
これについて色々と調べていくと、海外に流行をつくっていく協会があり、そこで流行ができあがっていく仕組みがあることを知りました。このトレンドが創られるところを見たいと思い、海外に移る事を決めました。
このトレンドはロンドンとパリで生まれるのですが英語が通じるのがロンドンでしたので、ロンドンに決めました。
ただ、多少は勉強していたものの私の英語は現地では通用しませんでした(笑)
――――ロンドンの専門学校での生活はいかがでしたか?
私はロンドンスクールオブビューティという学校を修了したのですが、当然ながら卒業すれば仕事がある、という訳ではないんです。
勿論、職業斡旋もあったのですが、学生に紹介されるのは中小規模の企業がほとんどでした。企業の規模は全く気にしていなかったのですが、どうしてもそういった企業だと『トレンドを創る』という軸に合いませんでしたので、興味が持てませんでした。
ですので、トレンドを創り出すような、世界のトップに携われるような企業を自分で見つける方が良いと考えていました。
ただ、特にアテがあった訳ではないので、とにかく電話をかけたり知人に紹介をお願いしたり…あとはいきなり美容系の事務所に訪問して「何か手伝わせて欲しい」という依頼をしに行ったりしていました。
今思い返すとかなり泥臭い営業活動をしていましたね(笑)
誰にも甘えられない厳しい環境で働く
――――では全く何も無い状況から個人事業を始められたということでしょうか?
ええ、そうですね。
世界のトップに入るというのは生半可な事ではないので、誰にも甘えられないような厳しい環境で仕事を探すという経験が必要だと考えていました。
――――印象に残っている案件を教えて頂けますでしょうか?
凄く運が良かったのですが、現地で頂いた雑誌の仕事がブリティッシュボーグの雑誌だったんです。
このブリティッシュボーグというのはファッション雑誌の世界で頂点に位置する雑誌なんです。この雑誌がトレンドをつくっていくようなもので、以前からすごく憧れていました。
仕事内容としては、雑誌に出られるモデルさんのメイクのアシスタントでした。いきなり世界トップの現場に入ったので、とてもありがたかったのですが、周囲の方は10年以上経験されているようなベテランの方だったので、付いていけなくて大変でした。
――――そういった有名な現場で仕事をするとその後の活躍に影響するものなのでしょうか?
そうですね、色々な現場に入ることで沢山の知り合いができて、そこからの繋がりでお仕事を紹介して頂けるようになるんです。「あの現場にいた子だよね?」といった形でどんどん繋がりが大きくなっていきました。
――――冒頭でランウェイモデルのメイクも経験されたと仰っていましたが、それも人の繋がりでお仕事を獲得されるのでしょうか?
仰る通りです。
最初はメイクさんのアシスタントとして現場に入るのですが、経験を積んでスキルを身に着けることでアシスタントではなく、メインの担当になることが出来ます。
私の場合はお仕事を頂く為に、アシスタントとして現場での仕事を日々こなしながら、ポートフォリオを持って営業活動をしていました。具体的には、ファッション系の事務所に対して飛び込んで仕事獲得に奔走していました。
【小笠原さんが当時持ち歩いていたポートフォリオ例】
ニューヨークで仕事をするために一週間でスポンサーを獲得
――――ニューヨークでお仕事をするようになったきっかけを教えて頂けますか?
これも自分で探しにいきました(笑)
当時友人から『仕事を見に来ないか』とニューヨークに呼んで頂いたんです。ニューヨークで美容の現場を見て、ロンドンに比べて今後もどんどん伸びていくと確信したので移住を決意しました。
ただニューヨークには一週間しか滞在できなかったので、その一週間のうちにアメリカに住むにはどうしたら良いのか弁護士にも相談をしました。その結果、ビザの関係上、就労を証明してくれるスポンサーが必要だと分かったので次の日からスポンサー探して、何とか見つけてロンドン帰ってビザの申請をして…と怒涛の一週間でした(笑)
――――ハリウッド女優のメイクのお仕事はどのように獲得されたのでしょうか?
人づてのご紹介もありましたが、私がマネジメントしていた店舗にふらっと「メイクして~」といったフランクな感じで来られたんです。
個人情報なので、お名前はお伝え出来ませんが、誰でも知っているような女優さんのホームパーティーにお招き頂いたこともありました。
そこで他の女優さんと知り合って、「今度はうちに来て欲しい」というようなお話を頂くこともありましたね。
――――メイク以外にもセミナーや講演もやられていたとのことですが、どのような流れで依頼が来るものなのでしょうか?
仕事を多く経験していくにつれ、ご依頼頂くことが多くなっていったんです。
・『こういうメイクをしたい』という方に対して話してほしい
・特定の年齢層を集めるからセミナーをしてほしい
といったような、特定の人に向けたものもあれば、これまでやってきたことを話してほしい、といったようなものもありました。
人数規模で言えば、数人規模のプライベートレッスンのような物もあれば、100人を越えるセミナーもありました。
日本に帰ってきてからは、ミスグランドジャパンというミスユニバースのようなもののファイナリストに対してメイクをお教えしたりもしていました。
目標が無いと生きていけない
――――日本に戻ってくることになったきっかけを教えて頂けますか?
『世界のトップで仕事をする』という目標を達成したからです。
具体的にお話しすると、お名前はお伝え出来ないのですが、ずっと憧れていた業界の有名人のチームに入り、そのランウェイでのメイクを経験したいと考えていました。その有名な方と一緒に仕事をした上で、どのような道に進むかを決めたいと考えていました。そして実際にその経験をさせて頂いた結果、本当に良い経験をさせて頂いたのですが、『そこに到達してからの成長』と『環境を変えて挑戦をした時の成長』の2つを比較した時に、後者の方にワクワクしたんです。
あとは、自分の化粧品ブランドを作りたいという気持ちがあったというのもあります。
私は目標が無いと生きていけない性格なので、次の目標を考えた時にセミナー講師の経験を通して人前で話すのが好きだと感じていたので、自分自身がやってきたことを形にして発信していきたいという目標を立て、日本に戻ってきました。
――――日本に戻ってからはどのような活動をされたのでしょうか?
戻ってきてから最初の1年は個人事業主として働いていました。KOSE様からコラムの依頼を頂いたり、化粧品監修やメイクアップのアドバイス等をやったりしていました。
その後はリクルートライフスタイルに入社をしています。
――――これまではずっと個人でやられていて、なぜ会社員になろうと考えられたのでしょうか?
会社員をやっておく必要があると思ったからです。
日本で働く多くの方が会社員を経験されているので、会社員の方が何を考えているのかを知っておく必要があると思ったんです。会社員の方々のライフスタイルを知らないと、私が仕事にしていきたい『伝える』というものがズレる可能性があると思いました。
――――リクルートライフスタイルに入社してみていかがでしたか?
見える世界が変わったので、入社して良かったと心から思っています。
リクルートライフスタイルを選んだ理由としては、起業家輩出企業だと言われているからです。起業家輩出企業と言われる企業で、どのような価値観を持っている人が働いていて、どのような仕事をしているのかを学びたいと思いました。
リクルートライフスタイルには営業として入社して、営業と新規事業開発に携わり、個人事業では学べないことを沢山学ばせて頂きました。チームで目標を追いかける経験、上司から指導を受ける経験、本当に色々な事を経験させて頂き、今でも本当に大好きな会社です。
――――リクルートライフスタイルから転職を考えられたきっかけを教えて頂けますか?
リクルートライフスタイルでビジネスや戦略的な営業活動の仕方を学んだ結果、当初の目標だった化粧品を作りたいと強く考えるようになり、化粧品メーカーに転職すべきだと考えたからです。
――――どのような軸で現職の外資系美容ベンチャーを選ばれたのでしょうか?
大きくは二つの理由があります。
一つ目は、商品企画やPRの領域にも携わる事が出来るからです。
大手企業では私のこれまでの経歴を鑑みると、どうしても営業しか出来ないと実感しました。勿論、営業職にやりがいを感じていない訳ではありませんが、私は商品開発もPRも化粧品を作ることの全てのフェ―ズに携わりたいと思っているので、入社当初から商品開発にも携わる事が出来ると言われた今の会社を選びました。
二つ目は、自分のこれまでの経験を活かせると考えた為です。
現職は外資系ということもあり、従業員の半分以上が日本国籍以外の方なんです。私個人のビジネス経験を見ても海外での経験の方が長いですし、海外での化粧品販路も知っているので、経験を活かすことが出来ると考えました。
――――今は現職での仕事以外にはどのような活動をされているのでしょうか?
美容系企業のサポートやコラムの執筆、個人のセミナー講演などを行っています。
少し前に中学校からグローバルキャリアについての講演依頼を頂く等、仕事の幅は広がっています。
――――今後は何をしていきたいと考えていらっしゃるのでしょうか?
現段階では自分の化粧品ブランドを作っていきたいと考えています。
あとは私のこれまでのメイクアップに関する経験を人々に伝えていきたいと考えています。
化粧品というのは、商品の種類が多すぎて選ぶのが凄く難しいんです。最近では、影響力のある方(インフルエンサー)がSNSで紹介したものをとりあえず使ってみる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただ万人に合う化粧品なんて無いんです。人によってそれぞれ合う化粧品があるので、そういった情報を適切に伝えていきたいと考えています。
ですので、もしかしたら化粧品を創ることがベストではないかもしれません。自分に合う化粧品を選ぶ、という軸で考えると、化粧品の量り売りなどの方が良いかもしれないな、とも考えています。
後悔しない選択を
――――これまでのご経験をお伺いして、凄い行動力だと思うのですが、なぜそんなに動けるのでしょうか?
私は欲張りなんです(笑)
やり切りたいし、中途半端が嫌い。
やるんだったらやろうよ。
待っていられない、止まりたくない。
こんな感じの性格なんです。
あとは、とにかく日々意識しているのは『後悔しない方向で動く』というものです。
やる後悔とやらない後悔なら、やった上で後悔したいですね。
――――VIEWをやってみていかがでしたか?
自分が転職活動をするときに欲しかったですね。
既存の転職サービスだと、どうしても転職者側が受け身になってしまう事が多いと思うんです。でも、VIEWであれば自分から探すことが出来るのが凄く良いと思いました。
転職サイトに登録すると、希望しない求人が大量に送られてきたり、必要としていない情報が一杯で凄くイヤなんですよね。
当時私は厳選された情報が欲しいと思っていたので、その点に関しても自分の興味のある領域を得意とするエージェントに直接アプローチ出来るはとてもありがたいと思いました。
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