20代のキャリアビジョン | VIEWコラム

20代ビジネスマン向けに、様々なキャリアを歩む方へのインタビュー記事を掲載。 記事を通して仕事や人生に関する多様な価値観に触れ、自身のキャリアメイクの参考にして頂けます。

『望む未来を創れる環境を』中学生からのキャリア教育を手掛ける 一般社団法人ウィルドア代表理事の想い

こんにちは。AIキャリアシミュレーションアプリVIEWのメディア担当の安達です。

本日は慶應義塾大学の大学院に在学中に一般社団法人ウィルドアを立ち上げ、現在は共同代表理事として活躍される竹田さんにお話を伺ってきました。

神奈川県を中心に学生のキャリア教育に携わる竹田さんは、どのような想いで法人を立ち上げたのでしょうか。

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――――自己紹介お願いします

竹田 和広と申します。

慶應大学商学部を卒業後、同大学の院でシステムデザインマネジメントを学びました。

大学院在学中に一般社団法人ウィルドアを立ち上げて、現在は共同代表理事として活動をしています。

ウィルドアでは地域に根ざしたキャリア教育プログラムの開発や、探究活動の支援など様々な活動をしています。

 

――――早速なのですが、なぜウィルドアを立ち上げられたのでしょうか?

進学した高校で生徒会として活動していたのですが、高校生が神奈川県の問題について考えるイベントに半ば無理矢理連れていかれたんです。そこで神奈川県内の沢山の高校生の考えに触れて、価値観が大きく変わったからです。

 

なんてつまらない価値観で生きているんだろう

――――どのように価値観が変わったのでしょうか?

まずイベントについてお話させて頂くと、このイベントは『神奈川ハイスクール議会』というものでした。内容としては、神奈川県内の高校生約100人が8チームに分かれ、チーム毎に与えられたテーマについてチームで考え、最後には県知事にプレゼンを行うというものでした。

僕は正直なところ最初はそんなに興味が無くて、無理やり連れていかれた形だったのですが、今となってはこれが全てのきっかけでした。

参加していた高校生は、生徒会やイベントに対する意欲の高い方達で、そこで初めて自分の価値観について考える機会がありました。言い方は良くありませんが、偏差値だけで言えばあまり高くない高校の方が商店街について凄く熱い思いを持っていたり、神奈川県に対する愛情が深かったりとか…こういった方達、考え方に触れ、偏差値を気にしている自分が、『人間としてなんてつまらない価値観で生きているんだろう』と感じたんです。

当時の自分は偏差値や勉強という面を重視していたのですが、そういった事よりも地域や社会の為の活動や、やりたいことをやっている方が楽しいし格好良いと考え始めました。

 

――――竹田さんのチームはどのようなテーマで話し合ったのでしょうか?

『神奈川県の高校生の問題』について話し合いました。私達が考えた問題としては、神奈川県の高校生は『夢がない』という点でした。

当時リーマンショックが起こり、私も含め高校の先輩も夢について考える余裕なんてなかったんです。良い大学に行かないと就職出来ない、といったような世間からの煽りもあったと思います。

当時は私自身も『夢が大事』という意識は持っていませんでしたが、このイベント終了後は、『誰かの為に』や『社会の為に』という軸で物事を考えるようになり、高校生がやりたいことや夢を見つけるというのは非常に大切だと考え始めて、ぼんやりではありますが支援したいと考えていました。

この考えがずっと私の中にあり、大学生の時も考え続けた結果として、ウィルドア立ち上げに至りました。

 

――――大学生の時にはどのような事をされていたのでしょうか?

大きくは二つあります。

一つ目が大学を巻き込んだ、大学と地域の連携を促進する活動です。

この課外授業に参加した理由としては、先程お話した通り高校生の時から『社会の為に』という意識があったことに加え、大学入学のタイミングが東日本大震災のあった時期だった為です。

震災の映像を見た時に、本当に怖いなと思ったんです。何が怖いかと言うと、隣の人が誰かもわかっていない今の状態では何かあった時に助けられないし、助けてもらえない…なんというか地域の関係の希薄さがです。

こういった神奈川県の地域の繋がりを深める活動をしたいと考えていたら、偶然にもこの授業に出会ったので参加しました。

活動内容としては、日吉フェスタという休日に大学を開放して地域の人の為の文化祭をやっていました。

大学の軽音サークルと地域の子供ダンスクラブが一緒に発表をしてみたり。地域のNPOの活動報告の場があったり、あとは食事を提供する屋台も出店していたり、地域と大学生の触れ合いの場を作っていました。

もう一つが、塾でのアルバイトです。

そこで私は生徒のモチベーション管理などの他に『夢指導』というものをやっていました。大まかな内容としては、『なぜ大学に行くのか』や『志は何なのか』等を考える為にワークショップの企画等を行っていました。

 

――――高校生はそういったワークショップを通して変化が見えるものなのでしょうか?

私がアルバイトをしていた塾は、割と富裕層の家庭の生徒が多かったんです。勿論全てがそうではありませんが、一部学歴主義に陥ってしまっているような方もいたんです。そういった意味では、『なぜ大学に行くのか』を考えるワークショップは凄く良い機会になっていたと思います。

その他にもリーダーシップコースという物を作ってみたり、夢について語る場を設けたり、このような経験することで生徒の感覚というか考えが深まっていく姿はとても印象的でした。

 

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有事の際に助けになるのは人との繋がり

――――大学生時代に既にキャリア教育のような領域で活動されているかと思うのですが、なぜ大学院に進学されたのでしょうか?

理由としては大きく2つです。

正直なところ、就職するかどうか迷ったんです。大学3年の時にはありがたい事に内定を頂いていたのですが、大学や塾での活動をきっかけに地域の繋がりやコミュニティというものにもなお強い関心があり、もっとそのテーマを深めてみたいとも思っていました。

大学3、4年には富山県の限界集落に毎月通ったり、鳥取県を車で一周しながら様々な方にお話を伺って回るという活動を通して地方地域には問題が山積みだと肌で感じたとともに、それらに立ち向かう人材の重要性を強く感じたんです。

どうすれば、より多くの地域にそうした人材がいるような状態を創れるのか。もっとこのテーマについて考えてみたいと考えたのが、一つ目の理由です。

もう一つは地域の繋がりを強くしたいと考えた為です。

神奈川県に目を向けた時に、人口が逓減しているにも関わらず危機感があまり感じられない状況の街が多いように感じています。30年後どうなるのかを考えた時にとても怖いと感じました。今後震災が起こる可能性もありますし、地域について何か取り組みたいと考えていました。

人が幸せに生きていくためには『地域』というのは非常に大切だと思うんです。若い内は気付きにくい点ではありますが、例えば子育てだったり、高齢者だったり、「物理的に近いからこそ助け合えたり、何かあったときのセーフティネット、何もなくても毎日の幸せをつくりうるのが地域であり人との繋がりだと思っています。

そんなことを考えていた時に、大学院で学ぶ事になったシステムデザインマネジメントという学問に出会いました。私が通った大学院は地方創生のプロジェクト等もやっていましたので自分がやりたいことをここで見つけようと思ったんです。

 

――――大学院での生活はいかがでしたか?

実は大学院の合格が決まってすぐにウィルドアの元となるような、やりたい事と共同代表となる人が見つかってしまったので…「やりたいことを見つける」という点ではもしかしたら大学院への進学は必ずしも必要では無かったかもしれません(笑)

ただ『自分が取り組む複雑な問題に立ち向かうためにやるべきことは何か』という視点で学び、研究をしていました。

 

――――共同代表の方とはどういう出会いがあったのでしょうか?

共同代表は武口という者なのですが、高校の部活のOBOG会で出会いました。

私も武口もこのOBOG会の事務局を担当していたのですが、私達はこの会について『高校生と社会人を繋げる事で高校生のやりたいことを見つけるきっかけにしたい』と考えていました。

その当時から武口と一緒にやりたいとは考えてはいたのですが、武口は既に事業会社で働いていました。ですので、なかなか一緒に大きな何かを行うタイミングがなかったのですが、私が大学4年の時に武口が『もっと教育に携わりたい』という理由で勤めていた会社を辞めたんです。このタイミングで武口に声をかけてゼミの後輩も巻き込みながら一緒に活動を始める事が決まりました。

 

――――武口さんと一緒に活動することが決まってすぐに起業されたのでしょうか?

いえ、起業は少し活動してからですね。起業のきっかけは横須賀のNPOと恊働して実施したイベントです。

そのイベントは地域の若手で活躍する社会人と高校生を繋げるイベントだったのですが、第1回から市長にもお越し頂くなど、とても印象に残る機会となりました。その後そのNPOでお世話になった方づてで、ある助成金を使って一緒に新たなプログラムを作ることになったとき、法人格があれば必要資金の支払いができるとのことでしたので、そこから約1週間で法人登記しました(笑)

その後は学校の先生や地域のイベント等に呼んで頂ける事も増え、そこからまた色々なチャンスをいただき、現在に至っています。

 

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親は少なくとも私の幸せを願ってくれている

――――起業することに関して、ご両親はどのような反応でしたか?

今でこそ応援してくれていますが、当時は大反対。

なので親を心配させたくない気持ちと、でも貫きたい気持ちでグラグラしながら『院を卒業したら就職する』といったような、結果嘘となることをを言い続けていました(笑)

ただ、私の親は少なくとも私の幸せを願ってくれているという確信があったんです。

親はやっぱり不安だと思いますし、私としても正直不安でした。

起業して最初の数年は給与という観点では生活も苦しいレベルでしたが、少し前からは生活出来る水準になり、私としてはなんとか生きていける確信があったので、この状況をしっかりと両親に報告し、貫くことにしました。

今では嘘をついてごまかしていたことに関しては、笑い話になっていると信じています(笑)

【一般社団法人ウィルドアでの活動の様子】

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高校生が自ら問題を見つけて解決するような機会が必要

――――ウィルドアの活動として一番力入れていることはなんですか?

勿論どの活動にも力を入れていますが、強いて挙げるとすれば『マイプロジェクト』という活動を広めることに注力しています。

ご存知かもしれませんが、今は教育改革真っ只中で、高校生を取り巻く環境も大きく変わってきました。改革の内容として例を挙げるとすれば『総合的な学習の時間』が『総合的な探求の時間』という名称に変わります。内容を大まかに言えば、『自ら問いを立て、それに対して問題解決をしていく力』が求められるようになります。

教育改革が行われるから、という訳ではないのですが、不確実なこの社会において、一人ひとりが社会の中で自分の幸せを作っていけるように、今の子供達には自分の欲しい未来に対して自ら問題を見つけて解決していく機会が必要だと考えています。

その為に様々なNPOが協働しながら学校や地域など、様々な場所でこのプロジェクトを広げていく事に今一番力を入れています。

 

――――マイプロジェクトについてもう少し詳しくご説明頂けますか?

マイプロジェクトというのは、誰でもどこでも取り組めるものです。

『これをしていなければマイプロジェクトではない』というようなルールは無くて、基本的に自分で「こんな未来があったらいいな」「もっとこうだったらいいのに」という自分の想いに向かってプロジェクトを作ってそれに取り組めば、それがマイプロジェクトなんです。

例を挙げるとすれば、それに当事者意識を持った生徒が放課後のレクリエーションを企画すれば、それもマイプロジェクト。自分のおばあちゃんの笑顔を増やすために、色々なアクションをすれば、それもマイプロジェクトです。

お分かりかとは思うのですが、元々マイプロジェクトに取り組んでいるような子供達も沢山います。私も高校時代、合唱部で地域のために何かできないかと思い、老人ホームで歌わせてもらったりしていました。今振り返ればあれもマイプロジェクトでした。私達はこの活動を世の中に広める為に『マイプロジェクト』という言葉を作っただけで別に難しいことを新しく始めた訳ではないんです。

 

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きっかけが人を変える

――――様々な活動をされている中でなぜ『マイプロジェクト』に注力されているのでしょうか?

『自分のやりたいこと、自分の可能性に気付けるか』というのは非常に重要だとは思うのですが、実は学校というのはそれが難しい環境ではあるんです。

人数が多いこともあり、勉強やスポーツもそうですが何をやっても一番になれないというような状況は珍しくありません。生徒会長も1人しかいないですし、クラス委員長も一人。

どのようなクラスにも隅っこにいる子はいると思うのですが、その子達って凄い可能性があると思うんです。例えば絵が上手いとかすごく計算が速いとか、お年寄りと話すのが上手いとか。

しかし彼等は、『自分には何もできない』と考えているかもしれない。

でもマイプロジェクトであれば、自分しか取り組んでないものであれば誰でもその環境でオンリーワンでナンバーワンになれるんです。

それこそ例えば私の場合だと、『神奈川県の高校生のことを考えている高校生なんてクラスの中では僕しかいない』という自負がありました。

マイプロジェクトをやっていると、そういった活動を認めてくれる大人も出てきて、自信が出てきたり、『もっとやりたい』という欲が出てきたりするんです。

そういう所から、本当にやりたいことが見つかったり、得意な事が見付かったりすると考えています。

きっかけが人を変えると思っていますし、やってみなければ分からない事は沢山あるので、マイプロジェクトに取り組んでいける環境を増やしていきたいです。

 

――――マイプロジェクトを調べてみるとアワードもやっているのですね

そうですね。

全国の高校生約3000人が参加するようなアワードが毎年開かれています。

今年度のアワードで文部科学大臣賞を受賞した子のお話が凄く印象的なのでご紹介させて下さい。

ヘアドネーションについての活動なのですが、ヘアドネーションというのは病気などで髪の毛が抜けてしまったような方達に人毛で作られたウィッグを届けるために髪の毛を寄付するものなんです。

受賞した子はテレビでたまたま見かけたヘアドネーションに興味を持ち、自分でもやってみようと思い寄付を行い、さらには仲間を募って自分でも髪の毛の寄付を集める活動を行なったのですが、集めた髪の毛を渡して役立ててもらおうと思ったNPO団体と連絡が取れなくなりプロジェクトが頓挫しかけたという経験があったんだそうです。

ただその子はそこで諦めるのではなく、『ならば自分達で作るしかない』と考えて自ら動き出したんです。

何社も連絡をしてウィッグを作ってくれる会社を見つけ、寄付を受けてくれる病院を見つけ…全部自分達でやったんです。

これは彼女やその仲間たちの活動が素晴らしいのは勿論なのですが、この活動を応援した周りの大人達の存在も素晴らしいものだと感じました。こういう彼女らのような挑戦を全力で受け止め、そして共に行動を続ける伴走者の存在はとても重要だと思っています。

こういったマイプロジェクトがどんどん世の中に広がっていってほしいです。

 

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人は変われる

――――やりたいことに踏み出せない方達に対して一言お願いします

『自分のワクワクすることは何か』を考えて欲しいと思っています。

例えば年収を上げていきたいという考えを持っている方がいたとして、それがワクワクするならそれが良いと思います。ただそれで本当はワクワクしないのであれば自分としっかり向き合っていくべきだと思います。

私は『人は変われる』と本気で思っています。

ですが、それはやはり何かしら行動してみないと何も変わらない。

自分は変われない、と思っている人は自分の可能性を勝手に閉ざしているだけなんです。それをどう突破するかというと、これは環境を変えるしかないと思うんです。

環境というのは、人との出会いもそうですし、小さな実験を繰り返してみることかもしれません。働きながらでもやろうと思えばすぐに出来ることではあるんです。

いきなり会社を辞める辞めないの二項対立ではなくて、今ある時間を使って少しだけで良いので活動してみてほしいです。

やってみて芽が出なければそれはやめれば良いだけですからね。考えるよりもまず少しでいいから動いてみる、というのは大事だと思います。

動いてみることで、より多くの人が自分の可能性に気づけるんじゃないかと私は思っています。

 

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――――VIEWをやってみていかがでしたか?

キャリア教育をやっていて、『選択肢が分からないと選べない』という事は強く実感しています。

その点で、VIEWというのは、例えば【不動産】という選択肢が出てくるので、選択肢が増えますし、更に【セールス】と出てくるので面白いなと感じました。

それこそ、今回VIEWの結果に出てきた職種は私が仮に転職をしようと考えた時には、思いつかない選択肢なので面白い体験でした。

 

当社に興味を持った方、是非一緒にやりましょう!

一般社団法人ウィルドアでは、一緒に働く仲間を募集しています!

一緒に活動して下さる方も、寄付などで関わって下さる方も大歓迎です。

もし興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非以下のページからご連絡頂けると嬉しいです。

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